中学生くらいの男の子向けに、英語マンガはないかと探していて大人にも使えそうなものを見つけました。しかも無料!中学生にはちょっと大人っぽいかもしれませんが、大人が楽しんで英語を読むには良さそうです。
『ブラックジャックによろしく』無料公開の経緯。
2012年当時、書籍の電子化、自炊が普及し始め、出版社、読者、作者の権利が今まで通りではなくなり、出版社も作家も混乱していました。その中で、作者の佐藤秀峰さんは自作の『ブラックジャックによろしく』を完全に無料で公開し、出版社に依存しない作家の権利のあり方を模索しはじめたのだそうです。
「ブラックジャックによろしく」は、版元にして「会社の倉庫にも、全国の書店の店頭にも在庫が1冊もない」 と言わせる死にコンテンツでした。
そのまま眠らせていても1円にもなりません。
2006年から約7年間、出版社がマネタイズできなかった作品を使い、著者の手だけでどこまで拡散できるのか。
創作物の安易な無償化やダンピングはクリエイターの利益にはなりません。
しかし、創作物の経済的価値は一般に発表から時間が経てば経つ程失われていきます。
創作物としての価値は時間に比例して失われなくとも、経済的価値は失われ続けるものなのだとすれば、それに合わせて無償化していくのは合理的な判断に思えました。
▲出典:「ブラックジャックによろしく」二次利用フリー化1年後報告 前編
ご本人による作品の無料化の経緯がnoteに掲載されています。この記事自体が作家さん目線から眺めた著作権や出版業界の現状が分かって読み応えがあります。
有志によって英語訳も作成される。
著作権をフリーにした後、「ブラックジャック~」の英訳プロジェクトも始めた。Webサイトで翻訳をしてくれる人を募集し、9カ月ほどかけて英訳版を完成した。
▲出典:マイナビニュース
最初は何か良い英訳された漫画はないかと探していましたが、作家の佐藤秀峰さんの思いや行動を知ると、また別の味わい方が出来る気がします。
ダウンロードは「佐藤秀峰 on Web」から。