片付けるというと、とりあえず箱にモノをしまうことを連想しますが、箱に入れるとなぜ片付くのか考えてみました。
グルーピングすると処理しやすい
平均的な人が同時に処理できる(短期記憶に留めていられる)数字や言葉の最大値は大体7個と言われています。
いぬ、クッキー、ねこ、ノート、おうむ、キャンディ、消しゴム、靴下、スカート、プリン、筆箱、ズボン、ネクタイ。13個の単語を並べてみました。
7個より多いと、なんだか頭の中がごちゃごちゃしてきませんか?
ところがグルーピングという技を使うと、ぐっと扱いやすくなります。
動物(いぬ、ねこ、おうむ)、文具(ノート、消しゴム、筆箱)、洋服(靴下、スカート、ズボン、ネクタイ)、お菓子(クッキー、キャンディ、プリン)。
こっちの方はまず動物、文具、洋服、お菓子、というグループを思い出してから、それぞれグループに属するものを思い出すという入れ子になっています。
モノは箱に入れることで区切ることができる
左の写真は箱に入って、2つに区切られています。右は個々のものがそのまま並んでいます。
アイテム数は左の方が多いのですが、片付いている感じがします。右は乱雑に並んだ写真を撮ってしまったのが残念ですが、キレイにならべてもごちゃこちゃとした印象になるでしょう。
左の写真の方が、実際は雑多なサイズの袋がいっぱいあるのですが、箱が2個あると頭が思ってしまうので、とてもスッキリして見えるな~と思ったのです。
区切ってあるとなぜ片付く?
年末にキッチンのカウンターを掃除していたのですが、キッチンに手を付けたときには大掃除も終盤でくたくたに疲れ切った状態でした。キッチンカウンターにはこの2つの写真のような場所がありました。
左の方はカウンターを拭くためにモノを除けるのは2手間。除けて戻す動作は合計4アクションです。箱の中の物を整理するのも、疲れているから1つ片付けたら休憩しようと自然に区切りがつけやすかったのです。
かたや右の場所はカウンターを拭くために8つの物を除けて戻してと、合計16アクション。個々の物の整理は8つの物の要不要を決めて、きれいに並べるまでケリがつきません。疲れたな~と思っても止め時がなかったのは意外につらいものでした。
区切ってあると処理しやすいのはリアルも頭の中も同じ
区切ってあると、視覚的に処理するアイテム数が減ってとても気持ちがいいものです。スッキリした部屋が好まれるのはこの辺りの理由ではないかと思います。
また、掃除の際の動作の数や、区切りの付け方もグループごとの処理に区切れるので小分けにしやすく、結果こまめに整理整頓するようになるのではないかなと思います。
というわけで、箱に入れるとなぜ片付くのか、の謎解きでした。