以前読んだ菅原洋平さんの本が面白かったので、他の著書も読みたくなりました。
今回読んだのは、「思いつきで行動してしまう脳と考えすぎて行動できない脳」です。
心理学上の脳のタイプの分け方で「同時型」と「継時型」という分け方があります。
この2つの認知特性については、今まで「こういう事だ」とリアリティを伴って理解できなかったのですが、この本を読んでストンと腹落ちしました。心理学の考え方を実際の生活に落とし込んで説明していて、とても分かりやすいです。
著者の菅原さんは作業療法士として脳のリハビリテーションに携わっていました。その時の経験と知識から視点から、この本は書かれています。
自分とタイプの違う人を理解するのに役立つ実用的な本です。
思いつきで行動してしまう脳と考えすぎて行動できない脳 頭の使い方を少し変えたら、自分の弱みが武器に変わった!<思いつきで行動してしまう脳と考えすぎて行動できない脳>[Kindle版]
こんな本です。
よく人を「ひらめき型」と「熟考型」に分けたりしますが、情報の処理の仕方は人それぞれです。
この違いは生まれつきの脳のクセで、この本ではそれぞれの違いを分かりやすく説明しています。
例えばメモの取り方。ひらめき型の人は本文に関係なく、その時思いついた事をノートの隙間に形などお構いなしに書きます。何が書いてあるか後で見ても自分でも分からない事がよく起きます。ところが、このタイプの人は後でメモを見返したりしないので特に問題が起きません。図や矢印で表現する人も多く、視覚的、空間的に内容を処理している事が分かります。
一方、熟考型の人のメモは、箇条書きなどで誰が見ても分かりやすく整然と書かれています。言語的で時系列の流れで物事を理解するのがこのタイプです。
このように同じ事をしても、全く違うアウトプットが出て来るのですが、自分と周囲の人がどちらのタイプなんだろうと考えることで物事をスムーズに運べそうです。
この本は自分と周りの人を理解する取扱説明書。
この本では、ひらめき型と熟考型は、どちらが優れている訳ではなく、長所を伸ばし、短所との付き合い方を知れば、人はさらに能力を発揮できると言っています。
実際、すぐにでも使いたいアイデアも多く、この本の中のことを実践すると色んな事が上手くいきそうです。
自分とタイプが違う人に対しても、この本を読んだあとは「自分と違うタイプだけれど、こんな風に考えているからなんだな」と推測できるようになりました。
ムダに落ち込むことも減りましたし、相手をほめたり、注意する時も相手にあった言葉がけをするようになりました。自分を振り返ってみても「確かに言い方一つでやる気が出たり、違うものだな」と納得できます。
本書は、自分を含めて人の考えを理解するための取扱説明書と言えるかもしれません。
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この記事を書いた人
ニコ
札幌、またはオンラインで英語教室をしています。このブログは、ことば、暮らし、読み書きについて書いています。楽しく書いていきたいです。