「イラストでわかる! 好きなモノと美しく暮らす収納のルール」という本を読みました。
今日はその本の紹介をしようと思います。
著者の加藤ゑみ子さんはこんな方。
この本はどんな方が書いたのだろうと、著者の加藤ゑみ子さんいついて調べてみました。
インテリアアーキテクト(株)空間構造代表取締役。
桑沢デザイン研究所インテリア住宅専攻科卒。加藤ゑみ子インテリアサロン、オープンハウスの設立を経て、1988年、(株)空間構造を設立。住宅・インテリア設計、住宅関連商品におけるデザインを専門とし、生活研究、テーブルセッティング等にも造詣が深い。
『お嬢さまことば速修講座』『淑女のルール』等のシリーズ(小社)は累計40万部を超え、『気品のルール』は、中国、台湾、韓国をはじめ、イタリアでも出版される。
ディスカヴァー・トゥエンティワン 著者紹介から引用させていただきました。
インテリアコーディネーター資格試験は1983年に始まったので、インテリアデザインという職種がまだ広く知られていないころから活動されていた方だとお見受けしました。
この本のスタンス。モノがない人生は本当に豊かなのか?
最近の「持たない暮らし」の流行に一定の距離をおきつつ、心地よい暮らしとはどうあるべきかというのをプロの視点から考えています。
この本を読んで自分でも納得してきたのですが、今の世の中の気分が「モノを買いたい」「モノを所有したい」から一歩すすんで、「自分に必要なモノだけあればいい」にシフトしているのだなと思いました。
これだけ世の中に「持たない」「ミニマリスト」「断捨離」が流行っているので、もうすでにこのトレンドは成熟期に入っているのかもしれませんが。
文中で「モノがない人生は本当に豊かなのか?」「所有するものこそ人生の表現」という表現があります。
この本では、本当に「持たない暮らし」はいいのか?ということをソフトに問題提起しています。加藤さんも、すっきりした空間が美しいことには同意しています。ただ、「なにもない」のは多すぎる刺激や忙しすぎる生活の裏返しで、暮らすことが軽んじられてきてはいないのか?と思ってらっしゃることが感じ取れました。
「プロの収納ルール」が一見の価値ありかと・・・。
この本の構成は、1.収納計画を8つのルールで分けて考える。2.プロの収納原則 3.ライフステージ別の収納4.タイプ別収納コンサルティング に分けられています。
収納のやり方について書いている本は色々ありますが、収納を作る側(設計・計画する側)が知っているノウハウというものもあります。
設計に関わる人達は常識として知っていることではありますが、長年多くの方が考えて今の形になっているので、おおむね誰にでも当てはまる基本ともいえます。
長らく収納を計画する側におられた加藤さんならではの収納ルールがキレイなビジュアルで説明されていて見やすいと思いました。
最後のタイプ別収納コンサルティングはなくても、良かったかな。このタイプ別の解決手段はどの本でもあまり「これはすごい!」と思うものに出会えません。
収納に反映される問題は個々人のものなので、簡単にタイプに分けて解決に導くというのは難しいのかもしれません。