『ほんの1秒もムダなく片づく情報整理術の教科書』 (著:根岸 智幸さん)元アスキー編集長・プログラマーが書くデジタル整理術 【書評】

先日、机周りの掃除をしたので、次はパソコンの中を整理しようと思っています。

パソコンの操作は必要な事を周りの人に聞きながら覚えてきたので、基本的なことなのに分かっていない場合が時々あります。

そう気づいてからずっと、ファイルやフォルダーの整理の仕方、クラウドの利用の仕方など、基礎から体系的にまとめた本を探していたのですが、そういった切り口の本はあまり多くはありません。

そんな時、見つけた本です。基礎から分かりやすく、クラウドや電子情報などの「見えない空間」の情報整理について書かれています。

ファイルとフォルダーの考え方

ファイルとフォルダーの整理は、「どのように階層化するか」と「名前のつけ方」が大事だと思います。

このファイルとフォルダーの階層化と、名前のつけ方には色々なやり方があるのですが、著者の根岸さんは、フォルダーを3つにに分けることを提案しています。

  • 受信箱(入ってきたもの一旦集める場所)
  • プロジェクト(作業中のもの)
  • アーカイブ(作業が完了したもの)

今まで作業中のものも、完了したものも、ドキュメントフォルダに一緒に入れていたので改善しなければ。

クラウドの情報サービスの始め方が一通り載っている。

Dropbox、Evernote、Workflowyなど基本的なクラウド上の情報サービスの基本的な使い方、タグの使い方など、知っている人にとってはあまりにも分かり切っていることかもしれませんが、知らないと全く知らないというような本当に基本の基本が、親切に分かりやすく書かれています。

まだこういったサービスを利用したことのない人なら、こういった本で俯瞰的に使い方を知ってから、それぞれ専門書を買う、ウェブで調べるなどして使っていくのもいいなと思いました。

私もこれらのサービスは使っているのですが、この本に載っている基本的な機能を使っていなかったりして不便を感じていた部分があり、Evernoteのタグを見なおしたりして使いやすくアップデートしようと思っています。

「見えない空間」の整理について、もっと知りたい。

今までは、パソコンの中のような「見えない空間」の整理は、機械が好きな人や仕事でPCなどをよく使う人だけに必要な知識だったように思います。

でも、もう「見えない空間」の整理は、部屋の整理のように、誰にとってもで大切な生活の技能になってきた気がします。

どうして家庭科の授業になったり、分かりやすくイチから説明した本がないんだろうと思っていましたが、この本を読んで、こういったデジタルの分野は読者によって知っている知識の量が違いすぎるし、技術の進歩も速いので、みんなで一斉に勉強したりするのには向かないな、と思いました。

私も最初は「パソコンって苦手だな。」と思っていましたが、「苦手だと言って逃げたり、人任せにするのはやめよう」と決めてから、この「見えない空間」の便利さに、もっと使いこなしたくなっています。

パソコンやクラウド上の情報整理にストレスを感じていたり、もう一度ファイルやフォルダーの扱い、クラウドの使い方をおさらいしたい方にはぴったりな本だと思いました。

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