1999年と出版年が古いですが、読み聞かせするにはちょうど良いボリュームで、読後感が良いので紹介したいと思います。
絵本の賞としては権威のあるコルデット賞銀賞の受賞作品で、黄色いバックの中に、怒った女の子の顔が印象的な表紙です。
- Lexile指数:340L
- ページ数: 40P
ストーリー
ソフィーが遊んでいたゴリラのぬいぐるみを妹が横取りしました。妹は自分の番だといい、お母さんも譲ってあげなさいと言います。
取り合いの末、妹はゴリラのぬいぐるみを持っていってしまい、ソフィーは転んでしまいます。
今までになく怒ったソフィーはどんどんどんどん、どこまでも走っていって、そして…。
彼女がどうやって怒りをおさめて帰ってきたのか?そこがこの本の大事なところです。
読みどころ
この本の表の扉には、作者からのちょっとした言葉が書かれています。
作者は「幼い時には、怒りを感じる事自体に動揺したり恐れを抱いたりします。」と語っています。人は誰しもが怒りを覚えますが、それぞれ自分なりに怒りの鎮め方を持っています。子ども達に対して、「両親や先生と話すことで、いろいろな怒りについて話してみて。」と提案していて、この本が怒りと上手く付き合えるヒントになることを望んでいるようです。
怒りは誰しもが味わう感情です。このように正面からとらえて、上手に付き合っていこうと言う姿勢は、私自身は、日本に暮らしていてあまり経験した記憶がありません。そうやって機会を捉えて怒りとの付き合い方を考えるこの本が新鮮で、怒りについて話し合うのも良いことだなと感じました。
▼amazonで通常版、キンドル版共に販売しています。
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