子どもにとっての英語先生の存在意義。春は英語の先生も、初心に戻って考える時期です。

春になると、新学期からの子ども向けの英語教室のCMを見かけるようになります。

教える立場の私は、英語を教える意味とか、あれやこれや、初心に戻って考える時期でもあります。

子ども達と会って、教えられる時間は年間42時間くらい。

子ども向けの英語教室は、週に1時間から2時間通うケースが一般的です(低年齢ならもっと少ないこともあります)。

私が在籍した英語教室は週1回1時間でした。休みの週もあるので、年間では42時間。ちなみに「toeic 100点アップ 勉強時間」で検索すると、大人がスコアを100点上げるのにかかる時間は200~500時間と出てきます。

海外で浴びるように英語に触れていても、マスターするのに何年もかかるのに、週に1度1時間で覚えられる英語など実にわずかです。

それでも預けてくれる保護者の方の期待に応えたいと、英語先生になった時にとても悩んだ記憶があります。

与えられた週に1時間のレッスンで何を持ち帰ってもらったらベストなんだろうと考えると、いつも行き着くのは「英語をやりつづける動機」。

面白くってもいいし、好きだという気持ちでもいい、人より出来るという自信もOK。

英語のレッスンに挟みこむように「動機」の種をまいて、毎週水をあげて、ちゃんと育ってるか様子を見て・・・。今日はちょっと伸びたかなぁなんて、植物を育てるように毎回のレッスンをしていました。

面白い、好き、自信があれば、学び続けられる。

もちろん英語をちゃんと教えるのは前提ですが、この3つのうち1つでも英語教室で身につけられれば、ずっと英語を勉強する動機になります。

大多数の生徒は、数年すれば色んな事情で英語教室を巣立っていきます。だからそれまでに、ずっと英語を続けたいという動機を持たせたいと今も昔も思っています。

心のなかでガッツポーズ

巣立っていった生徒逹の近況を何年か経って聞く時があります。

英語が得意とか、英語の先生になりたいとか、勉強の中で英語が一番好きと言ってると聞くと、「それは良かったです」なんて一応普通に言いながら、「やった、上手くいった!」と心のなかでガッツポーズです。

この時期は、英語の先生も自分の存在意義ってなんだろうと、改めて考える時期です。

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