以前、このブログでも紹介した木山 泰嗣 さんは、大量の書類の読み方についての本もお出しになっています。
日頃からもっと効率的に資料など読めないかなと思っていたので、こちらの本も手に取ってみました。
7章に分けて、大量の文書を期限がある中でどう処理していけばいいか書かれています。
まずは資料に圧倒されない心構え、必要な情報の取り出し方、分析の仕方、整理の仕方などが具体的に書かれています。
どん!と目の前に大量の読むべき資料がやってきた時、まずは気持ちから飲み込まれないようにしようよ、とメンタル面から指南されていて、かゆいところに手が届く感じです。
グッときた点。
これは!と思った部分が2章の「必要な情報を収集する」技術です。
時々、専門用語や深く突っ込んで知りたい事で、自力ではどうしても分からないものに出会ったりするのですが、この本では、分からない事の調べ方を1章分のボリュームを使って説明してあります。
必要箇所のコピーの取り方、分からないことの調べ方、メモの作り方など、経験に裏打ちされた技が満載でした。さすが日々大量の書類を読み込んでいる職業ならではの仕事術です。
単なる情報処理の方法だけではなく、情報を読む時の本質的な考え方にも触れられています。
中でも、調べても分からないことが見つかったら、それはゴールに近づくステップで、むしろ喜んでいいんだという部分は、考えたこともなかったので驚きでした。
分からない事が見つかっても、調べるための色々な方法まで書かれているので、「分からないこと、ウェルカム!」みたいな気持ちになってきます。
前回読んだ『弁護士が書いた究極の文章術』に比べると、使っている資料が公文書や契約関係の書類で、読者が限定されている気もしますが、自分の分野に引き寄せて考えると、ヒントになるやり方が多くあります。
もっと早く上手く資料を読みこなしたいと思っている方にはオススメの一冊です。
この本が気になった方への記事はこちら。