バスに乗っていると、隣の男の子の舌足らずの日本語が幼い声で話していました。お母さんにお声をかけると、2歳になったばかりとの事。「ワンワン、キタ」など2語文も使えるようになっている頃ですね。
かわいいなぁ、この時期の子どもの話し方は。
話し始めたころの発音がどうなっているのか、じっと聞いていると面白い。
もちろん、大人と違って子どもは口のまわりの筋肉の使い方に不慣れということもあるんですが、生まれて二年間、日本語に24時間囲まれて過ごしても、日本語らしい日本語を話せるようにはならないんだなぁ。なんて思って聞いていました。
赤ちゃんは、生まれた時には、どこの国の言葉でも話せる下地はあるけれど、徐々に自分が囲まれている言葉に適応していきます。この男の子も、日本語に必要な筋肉の動かし方や発声を覚えて、日本語らしい日本語が話せるようになるんだろうな。
それにしても、毎日聞いている母国語でも、その発音が完成するまでって、時間がかかるものですね。
その時の男の子の日本語はこんな感じでした・・・。
こえ、なあに?→「れ」、が上歯茎に触れていないので「え」になってる。
しゅっぱ☆しんこう。→「つ」の音が上手く言えない。「つ」って言いにくい音?
しんご、あか。→「信号、赤」しんごうの「う」の音がない。
あけゆ。→「開ける」「る」が「ゆ」になるってことは、口をすぼめるって難しいのかな?
こえ、いやない。→「これ、いらない」「れ」と「ら」が不明瞭。
どうして、舌足らずに聞こえるのか?ではどうしたら聞き取りやすい音にすることが出来るのか?もし、言葉を話し始めたばかりのお子さんの話しているのを聞く機会があったら、じっと分析してみて下さい。
発音の勉強をしている人は、こういう「音の分析」遊びをすると暇な時にいい練習になります。
どうしたら目的の音が出せるのか言語化する練習をすると、音に対する感覚が鋭くなりますし、今まで何となく出していた音を自分でコントロールする助けになります。
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