紀伊国屋書店を徘徊していて見つけた本。ムック版なので100ページ前後で図解も多く、サラサラと短時間で読めます。
著者の天野 暢子さんはテレビのニュース番組の校閲を長年されてきた方。子どもからお年寄りまで、どうやったら情報が伝わるかを知り尽くしていそう。テレビって集中して見るものではないので、その中で情報を伝えるには相当工夫されたノウハウがあるに違いないと思っていました。
私ごとですが、11月から始める新しい講座は30代から80代までの方が申し込んでくれているらしいのですが、こんなに年代の違う方を一緒に教えるのは初めてで、ちょっとドキドキしています。ちょうどいいタイミングで読んだので、この本を参考に講座のスライドを改良しようと思います。
せっかく来てくれたのだから、しっかり成長して帰ってほしい。
教える仕事を始めてから、技術や情報をどうやって伝えるかということを日々考えるようになりました。
せっかく何かの縁で私の所に来てくれたのだから、成長してもらいたいし、出来たら「楽しかった」とか「この時間が楽しみ」と思って帰ってもらいたいと思います。
本書にも書いてありますが、テレビは興味がなければすぐチャンネルを変えられてしまうし、様々な環境で様々な人に何かを伝えなければならなくて、伝える側から見ると、最も厳しい場です。テレビの裏側では膨大な数のスタッフが日々、試行錯誤を繰り返した結果が今の情報番組の中に詰まっています。
どうやってビジュアルで見せるか、一度に渡す情報量はどれくらいが適切か、立ち位置はどこ?など、自分の講座(プレゼンの一種だと思っています)で使える部分がたくさんありました。
情報を伝える事は、どんな仕事でも必要なので、どの仕事についていても読むと必ずスキルアップ出来る本です。
こんな所を取り入れたい。
ビジュアルでの見せ方についても、色々書かれているのですが、78Pでには問い合わせの誘導について書かれています。それを読んでいて、そう言えば私の名刺の連絡先って分かりやすいのかなと思いました。
このブログのQRコードも印刷しているのですが、もしかして、もっと親切な記載の仕方があるかもしれません。名刺は小さなスペースなので載せられる情報も限られていますが、いい機会なので名刺をもらった人に伝わりやすいのはどんな名刺か考え直してみようと思います。
ちょっと気になった事。
テレビは視聴者の注意を引き付けていないといけませんし、見ている人も幼児からお年寄りまで幅広いのですが、「とにかく引きつける」事にこだわりすぎていると、結局、面白くなくなっていっている気もします。
何でもかんでも「人気の~」とか「衝撃!」とか「なんと!!!!」になっている気がして、その辺はちょっと見ていても疲れてしまいます。私だけなのかも知れませんけど。
難しいことを分かりやすくする事と、人を引きつける事は別のことで、その点は自分でちゃんと切り分けて適度に使わなければいけないな、と思いました。
おまけ*「めくりフリップ」の作り方も載ってます。
本書では「めくりフリップ」の作り方が書いてありました。あれ、どうやって糊付けしてあるのかなと思っていたんですよね。どんな講座で使うかは選びますが、うまく使うと受けるかも。
どこかで使ってみようかな。