ファンタジーやSFより、リアルな設定の漫画が好きなのですが、好きな漫画の中には北海道を舞台にした漫画が多くあります。わざわざ選んでいないのに、なかなかの確率で面白いものに当たるので、ウィキペディアを見てみると、北海道を舞台にした漫画はこんなに沢山ありました。
北海道は、日本の中でも少し気候や歴史が違うこともありますし、北海道出身の漫画家さんが多くいるのも理由かもしれません。
あまり少女漫画などは読まないので、読んで面白かったものを大きく分けると、知識型かローカルあるある型かの2種類のような気がします。
わたしのオススメの、読んで面白かった北海道漫画を集めてみました。
銀の匙 Silver Spoon
札幌の受験校で熾烈な受験戦争にすり減ってしまった主人公が、田舎の農業高校に進学してそこの仲間たちと成長していく物語です。
その大蝦夷農業高等学校(エゾノー)の、生徒や先生たちがたまらなく個性的です。北海道の農業は本州のそれとは違って、大規模だったり作っているものが違ったりと、出てくるエピソード自体が面白いです。
エゾノーはもちろん酪農が盛んな北海道の学校なので、たくさん動物たちも出てきます。単に可愛いだけではなくて、食用の動物たちも出てきます。「食べる」ってどういう事だろうと考えさせられるところもこの漫画の深いところだと思います。
チャンネルはそのまま
あまり有名ではないんですが、札幌っ子なら、あの局だよね・・・と思うくらいリアルに描かれたテレビ局を舞台にした漫画。主人公の雪丸花子(ゆきまる はなこ)が働いているテレビ局って、なんだか「水曜どうでしょう」感が漂います。
単に笑わせようとしかしてない?と思うくらいのはっちゃけたストーリーです。なんたって雪丸 花子が採用されたのは「バカ枠」。バカ枠とは、言ってみれば面白いから採用してみようって感じでしょうか?
とんでもないことをしでかすけど、それが転じてそれなりに番組ができていく過程にぐいぐい引き込まれます。作者は「動物のお医者さん」と同じ佐々木倫子さん。佐々木さんテイストが好きなら、オススメです。
波よ聞いてくれ
タイトルからてっきり、湘南かどこかのラジオ局の話かと思っていたら、札幌を舞台にしたストーリーでした。スープカレー屋でバイトするミナレ(女)が、ひょんな事からラジオに出演することになっていくのですが、札幌に住んでいると「分かる~」と叫ばずにはいられないくらい、リアルな札幌が描かれています。
主人公のミナレのキャラクターも、「私、ミナレに似たコに会ったことある」と思うくらい、北海道の女の子らしさを出しています。あえて言えば、しっかりしていて、たくましい。言葉で括ると、その「らしさ」が言い表せないので、ぜひぜひ実際に読んで、自分なりのミナレ像を作って欲しいです。
via PressSync
ゴールデンカムイ
以前にもブログで取り上げていた漫画です。生々しくて激しい表現もあるので苦手なところもあるのですが、主人公の一人、アイヌの少女アシリパさんが可愛くって、ずっと読んでいます。
もう一つの面白さは、アイヌの知恵、北海道の自然、歴史を知れるところです。作者の野田サトルさんが入念に下調べをして書いているので私たちも知らないような事がたくさん出ています。
先日も、知り合い(在札の動物研究者)の方が、ゴールデンカムイの取材協力者の中に名前を連ねていて、ちょっと嬉しかったです。
一度ゴールデンカムイの後ろの取材協力者リストを見てみてください。すごい数の方に取材さらているのが良く分かりますよ。
北海道に暮らすようになって、少しづつ山菜の名前を覚えたり、ガイドさんについて自然散策をするようになったので、漫画の中で取り上げられている植物や動物のことが身近に感じられて(たまには食べているシーンで味が分かるときもある)、とても楽しいです。
漫画大賞2016 北海道の自然を描く。ゴールデンカムイ|北海道といえば鹿肉(超個人的印象) | willbe
動物のお医者さん
昔、昔、自分が北海道に暮らすとは全く想像しなかった頃に読んだお話です。H大学獣医学部が舞台ですが、どう考えても北大だろうという・・・。
もう古い漫画ですが、きっと時代を超えて面白いに違いなくて、子供に読ませたい・・・と密かに思っているお気に入りのシリーズです。
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