読み聞かせに使う本を探していて、偶然幼い頃に読んだ絵本に出会いました。
エリックカールの”1, 2, 3 to the Zoo”(邦題:1,2,3どうぶつえんへ )です。
貨車に乗った動物達が、動物園に連れられていくだけの話で一切文字もないのですが、1匹から順番に10匹まで数を増やしながら、色々な種類の動物が出てきます。
何度も何度も読み返して、動物の絵が目に焼き付くくらい眺めていました。
たぶん私はその本で1から10までの数を覚えたのです。
泣きたいような懐かしい気持ちに胸を揺すぶられた。
絵だけはっきり覚えていたけれど、タイトルも作者も全然知らなかった絵本です。
深い深い記憶の底に沈んでいて、何十年も思い出すこともありませんでした。
その本に突然出会って、何とも言えない泣きたいような気持ちになりました。
その絵を何度も見ていた他には何も情景は思い出さないんです。ただ、戸惑うくらい懐かしさでいっぱいになりました。
「あの時の本はこれだったのか」
これが絵本の効用?わからないけど、幸せなことだ。
幼いころに絵本を与えると教育的に良いとか、情操が豊かになるとか色んな話がありますが、そんなことは脇においても、私が今、こんな気持になれるのは昔この本に出会っていたからです。
多分、文字も読めないくらい小さかった私が夢中になったもの、それにまた出会えて懐かしさに圧倒されたのは、とても幸せなことでした。
ああ、絵本っていいな。
▼英語版。色んなサイズや形式が出版されています。
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