子ども達の、言葉の世界が広がる瞬間に立ち会うことがあります。
子ども英語の教室をしていたので、子ども達とは週に一度は顔を合わせる生活をしていました。
習い事の先生って、定点観測してるみたいに子ども達の色々な成長がよく見えるのですが、今までの小さな世界の外に、大きな世界があったんだと気付く時も、私の好きな瞬間です。
自分が話してるのは標準語じゃないの?
札幌の人も方言を話すのですが、自分達が方言で話しているという感覚が薄い気がします。
都市部で話されている北海道弁はイントネーションが標準語とあまり変わらないせいだと思います。
特に子ども達は自分が方言を話していると気づいていません。
「コートの雪、ほろってくれない?」とか
「手袋はいたよ」と標準語だと思って使っています。
私は北海道出身ではないので、つい「北海道じゃないところだと、雪はほろわないで、払うんだよ」、「手袋は足にするの?」と茶々を入れてしまいます。
目をまん丸くして、「えー、じゃあ、何ていうの??」と、びっくりさせるのが楽しいんです。
新しい言葉に出会って、違う視点を持つ瞬間
日本中の人が「雪をほろう」「手袋をはく」って言ってると思ってたのに、違うのか!と気づいた時、どの子の顔にも面白いなぁっという表情が浮かびます。
「雪を払う」「手袋をはめる」という新しい言葉を教えると、変だなぁとか、ヘぇ〜、なんて言っています。
子どもの頭の中では今まで一続きだった北海道と道外に、突然線が引かれて、北海道弁と標準語という新しい世界観が生まれる瞬間なんて、なかなか出会えるものではありません。
先生なんて、もうとっくの昔に知っちゃたから、そんなにびっくり出来ないよ。いいなぁ、初めてのワクワク。
言葉を知ることは世界を広げること
言葉を知るって、新しい世界を知ることじゃないかなと思います。
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