来年の英語合宿に向けて「的の中心を射る発音」を勉強しようと思います。

10月に小学・中学生向け英語合宿に教える側として仲間と一緒に参加しました。どんな合宿かということは過去のブログに書いています。そして、その合宿の特色の一つに発音指導があります。

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今年の合宿の計画時には、もっとアクティビティやゲームを増やして「英語を使って楽しかった!」という気持ちだけ持って帰ってもらってはどうか?という案も出ていました。発音練習は子ども達にも自分の壁を乗り越えてもらう場面もあって、楽しいばかりではありません。

でも、この合宿の特色は「他にないくらい高いレベルで音を意識する」ことや「目標に向かって挑戦する」ことなので、やはり発音指導はプログラムに入れようということになりました。結果、合宿を終えて、それぞれの教室に戻った子ども達が「以前よりも明らかに音に対する意識が上がった」「レッスンに対する姿勢が以前と全く変わった」と聞いて、やっぱり発音に取り組んで良かったな・・・と思いました。

でも問題がなかった訳ではなく、合宿後の講師同士の反省会で「A先生とB先生で発音を合格にしてくれる基準が違ったので混乱した。」という生徒の感想がテーマとして取り上げられました。

そもそも正しい発音ってなんだろう・・・

正しい発音なんてあるのか?というのは、長年私の中でモヤモヤとした疑問でした。日本語で考えても、東北の人、東京の人、関西の人、九州の人・・・少しづつ違う音を出しているはずなのに通じ合っています。滑舌悪い芸人、なんてからかわれながら、それでも「喋る」ことを生業としてちゃんと成立するお笑い芸人さんがいるくらい正しい音(アナウンサーが話すような日本語)から外れていたって大丈夫です。

発音について学んでいるうちに、正しい厳格な一つの音があるわけではなく、一定の幅の中に収まっていれば通じるということが分かってきました。よく聞いていると、インド人、イギリス人、オーストラリア人・・・みんな驚くほど発音が違います。それでもちゃんと通じ合っています。

だから普通に話すにあたっては、ちゃんとその音の特徴を捉えていれば発音に神経質になりすぎなくてもいいのだと思います。

教える側はまた別の話。

ですが、合宿での発音の合格基準が曖昧で生徒を混乱させてしまった一因は、その音の幅にあったのだと思います。それぞれの先生は骨格も口の形も違うので、それぞれ微妙に出す音や音の出し方が違います。そのせいで合格の基準もゆらぎ、教え方も先生によって違うこともありました。

自分が話す発音と、生徒さんに示す発音はまた別。生徒から見て理解しやすく、特徴を掴みやすい音の出し方や教え方があるんだと、私達講師を束ねている先生から事後のトレーニングを受けて感じました。確かにそうだと目からウロコです。

教えられた音の作り方は確かに生徒を迷わせないし、出来た音もちょっと大げさかなと思いますが、生徒さんがそれを真似をすると丁度良い音に収まります。

例えるなら、私達教える側がしっかり的の真ん中を射る姿勢やコツを見せられれば、生徒は多少中心を外してもちゃんと的の中に入れられる、そんな感じです。

今年の合宿は終わったばかりですが、来年に向けて講師間で教え方や合格レベルの音について情報の共有がスタートしました。

発音を整えることは相手に対する気遣いでもあると思う。

日本人には日本人特有の音の癖があります。母音の挿入や音の借用(慣れない音は馴染んだ日本の音に置き換えてしまう)は困った問題で、そこを直すだけで随分話したり聞いたりが楽になります。

日本語でもボソボソと小さい声で口をあんまり開けずに話す人がいますが、「聞こえないよ、もっと大きな声で話して!」と思うように、聞き取りづらいものを理解するのって、ものすごくストレスです。聞き取りやすい発音で話すのは相手に対する気遣いでもあります。

それに、相手に話の内容に集中してもらったり、スムーズに言いたい事を伝えたいですから、分かりやすい発音で話すのは自分のためでもあります。

的の真ん中を射るような発音が出来て、それが誰にでも出来るように教えられるレベルになるには、地道な努力が必要ですがコツコツやっていこうと思います。

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