2018年9月6日に北海道胆振東部地震が起こり、全道の送電が止まった翌日に、清田区のツタヤさんでやるはずだった英語絵本の読み聞かせイベントがキャンセルになってしまいました。その準備で絵本図書館から数冊絵本を借りていたのですが、その中にに”BLACKOUT”(停電)が入っていました。
この時期にこの本を選んでいたなんて、とっても奇妙な偶然ですが、この絵本自体は停電を楽しんでいる人々の姿が描かれていて、ほんわか楽しく素敵な絵本です。2012年コルデコット・オナー賞を受賞していて、楽しさは折り紙付きですし、文字数も少なく中だるみしないので読み聞かせにも向いていると思います。
地震や停電、災害のニュースで気分も暗くなりがちなときに、子どもさんといっしょに読むと大人もほっと肩の力が抜けて、停電も楽しもうという気持ちになるかもしれません。
- Lexile指数:330L
- 英語圏5歳から8歳向け
ストーリー
夏の夜、突然の停電。男の子が見ていたテレビは消えてしまい、お姉ちゃんは電話できなくなってしまいました。お母さんのパソコンは使えなくなって、お父さんは料理の途中だったのに中断しなくてはいけませんでした。
一家は暑さを逃れるのに屋根の上から外に出ると、あたりは星の光で照らされてとても明るかったのです。そして近所の人たちは停電した時間を楽しんでいました。パーティする人、スケボーをする人、溶けそうになったアイスを急いでなめてる人…。
そして、この一家も電気が要らないボードゲームを始めました。電気がない暮らしも楽しかったのです。
さて、しばらく経って停電が終わったのですが、この家族は?
読みどころ
この本は2003年北アメリカ大停電 にヒントを得たもので、作者のジョン・ロッコさん自身がYouTubeに当時の様子を語る人々の姿を投稿していますが、本当にみんな屋根の上に上がって、BBQをしたり、人を招いてパーティーをしたり、前代未聞の大停電を陽気に乗り切ったようです。
日本は災害の後には色んなイベントをしようという空気になりがちですが、こんな考え方も前向きで素敵だなぁなんて思いました。
▼amazonで販売しています。
▼日本語版は「くらくてあかるいよる」です。
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