教室で複数のお子さんを見ていると、ノートを取るスピードは様々です。
読み書き障害とまではいかなくても、ノートを取るスピードが追いつかなくて、授業を聞いているどころではないというお子さんもいます。
本人自身が気がついていない、先生も気がついていなかったり、気がついているけど大勢の中でその子だけケアする余裕がないというケースがあるような気がします。
家でお子さんが勉強や宿題をする時間の多い夏休みは、様子を見るいいチャンスです。
横で本人の思考や気持ちを辿る様に見ていると、今まで見過ごしていたことに気づいたりします。
気をつけること。
くれぐれも、「なんでこんな簡単な事出来ないの?!」みたいにならないよう、気をつけたいです。どうしても、なりがちですよね、勉強を見ると。
私の母は働くお母さんだったので、私の勉強を見る時間などなくて、たまに勉強を見てくれると、あれがダメ、これが出来てないと言われて、心底「いつも通り、ほっといてくれーーー!」と思ってました。
親が心がけることは一つ、「困っていることはないかな?」という気持ちで見る事です。相談に乗ってあげるというか、目を配ってあげる気持ちになってみるのがいいです。
たとえ読み書きに困っていても、そのレベルはまちまちで、すぐ何らかの手助けが必要な子から、ちょっとだけ工夫をすれば大丈夫という場合もあります。
今回、この記事を書いたのは、まず今のお子さんの様子、読むのは辛そうではないか、書くのはどうか、親が知っておくのは悪くないと思ったからです。
ちょっとの工夫あれこれ。
例えば、筆圧が弱ければ鉛筆の芯は柔らかいものに変えます。ノートのマス目も、その子に合わせて大きめにしたり、罫線の色が見やすいか、一緒に買いに行って本人に聞いてみるのもいいと思います。
写し間違いをする子には、今どこの字を写していたか、指で押さえておくといいよ、とアドバイスします。
もし、困り度が高ければ、先生とも情報を共有して、何か配慮してもらえないか相談するのもアリだと思います。例えば、こんな事です。
- 書く宿題は、本当に必要な部分だけに絞る
- 親が答えを聞いて、合っていれば文字で残さなくても正解とする
- 書く宿題は、文字を大きく書けるように拡大コピーしてもらう
- 授業中に書くことだけで手一杯にならないように、書いたもの(ハンドアウト)を渡してもらう
相談しても、先生や学校によっては対応が難しいのも事実ですが、塾や習い事の先生であれば、こちらからどうして欲しいと具体的なお願いをすれば対応してくれそうに思うのですが、どうでしょうか?
大人になれば、手で書く機会は激減するので。
自分の手で書いたほうが覚えるという考え方も理解できるのですが、それが負担になる子どもがいるのも事実です。
年齢が上がると、マークシート、キーボード、音声入力、フリック入力など、どんどん手で字を書く必要は下がります。
子ども時代に勉強しているのは、知識を身につけたり、理解するためなので、もし字を書くことで苦労しているなら、その負担は減らしてあげた方がいいと思うのです。