映画「みんなの学校」 教育だけじゃない。万人にお勧めしたい3つの点。

映画「みんなの学校」を見てきました。

大きい映画館で上映している映画ではなく、有名な映画でもありません。単発で小さい劇場で上映していたのを一度見逃してしまって、自主上映している団体を探してやっとのことで見ることができましたが、探してでも見る価値のある映画でした。

映画のパンフレットには「不登校も特別支援学級もない 同じ教室で一緒に学ぶ」と書いてありますが、教育ジャンルでは収まりきらない深い映画です。チームのあり方やリーダーシップ、信頼しあえる関係、など人によって色々な視点で見ることができる映画です。機会があればぜひ見てほしいおすすめの映画です。

チームの力。支えられているから自分も誰かを支えられる。

この大空小学校には様々な事情を抱えた子供たちが通っています。友達に暴力を振るってしまう子や教室から走って逃げだしてしまう子もいます。学校によってはその子達を特別支援クラスに分けたりするのかもしれませんが、この公立の小学校は支援が要る子も要らない子も、みんなが一緒に学ぶ道を選んで実践しています。

もちろん先生にとって、判断に困ったり途方にくれるような事柄がひっきりなしに起こりますが、一人の先生に全てを負わせず、その先生を学校中の先生みんなで支えているのが感じられました。事に当たる先生は安心感をもって子どもに向き合っていますし、その安心が伝わって子どもも次第に落ち着いていきます。

難しい問題に対峙する時、誰かが支えていてくれる事はどんなに心強いものかが映像を通して感じられます。お互いしっかり支えあっているから、一人一人の先生が最大限の力を発揮できている姿が素晴らしかったです。

校長先生のリーダーシップ。

また、この大空小学校の校長先生が、すばらしいリーダーシップを発揮していました。

信念があり、他の先生方、地域の住民、保護者と風通しの良い信頼関係を築いていて、その上生徒にも慕われているのが映画からよく分かります。

校長先生がどんな存在かは、映画を直接みてもらった方が良い気がします。

どんな人も生きやすい社会。

自分と違う人の事を理解しようとするのは大変です。例えば教室で座っていられない友達の事を「どうやったらこの子と一緒に授業受けられるかな?」と考えるより、「邪魔だな」と思う方が簡単です。そんな「面倒な事」に関わりたくない、頭から追い出したいという空気は、多くの学校で不登校や学校に居づらい子を作っている気がします。

映画を見ていて、学校は大人の私が住んでいる社会の縮図のような気がしました。

「面倒な存在」を見ないようにして、粒のそろった人たちでやっていく社会は一見効率的で楽なように見えます。でも、いつ自分が「面倒な存在」になるか分からない。自分が年を取ったり、病気をしたり、不運に見舞われた時でも、ありのままでも肩身が狭くない世の中だったらいいなと思いました。そんな事を思ったのは初めての事です。

この「みんなの学校」は、お互いの違いを認め合う事が自然に出来る小さな社会でした。どうやったらそんな世の中にしていけるのか見せてくれた気がします。教育の枠に留まらず、いろいろな点で参考になりました。

いっぱい問題提起もあったけれど、それでも、ほっこりした気持ちにもなれる本当にお勧めの映画です。

校長先生の書かれた本も出版されています。こちらはまた別の機会に紹介したいと思っています。

「みんなの学校」が教えてくれたこと」木村泰子:著

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