外国人が書いた漢字から、漢字の覚えにくさを考える。

 

今朝TVを見ていたら、日本に定住している外国人に街角インタビューする企画がありました。漢字が難しいという声がたくさんあって、実際に外国の方に書いてもらった漢字が、書字に難しさのある子ども字に似ていたので驚きました。

なぜ同じような間違い方をするのか、とても気になりました。もしかしてヒントになることがあるかもしれません。

例えば私たち日本人は、常用漢字2136字を覚えるのにどれくらい時間を使っているのでしょう?ざっくり義務教育の期間とすると、9年も費やして覚えていることになります。私がもし今から日本語を勉強する外国人なら、覚えるのを諦めてしまいそう・・・。

漢字を覚えるために、日本人が無意識にしていること

さて、外国人の書く漢字を見ていて思ったのですが、外国人の書く漢字は形が捉えきれていないというか、「似ているけれど惜しい形」が多いのです。

日本人である私たちが、2000個以上の漢字を使えますが、全部バラバラな記号として見ている訳ではありません。

グループ化したり、組み合わせたりして少ない労力で覚えられるようになっています。

「とめはね」に一定のルールがある事を知っているので、はねるべき所、止めるべき所の見当はついています。漢字は「へん」や「つくり」のパーツの組み合わせなので、そのパーツさえ覚えてしまえば応用がかなり効きます。またパーツには「心」「人」など意味があり、意味から漢字の形を想起している事もありそうです。

雨は上を突き抜けないと繰り返し繰り返し形を練習し(反復)、名前をつけ(あめ)(あめかんむり)、形からイメージを連想し(雨のしずく等)、部首として様々な漢字に組み込んでいます。考えてみると複数の方策を使って覚えているのですね。

外国語として自学したりすると、その方策を知らずに一つ一つ覚えていく事になるので、形をとらえるのが難しいのかもしれません。

外国人の漢字の覚え方を調べてみると

こんなサイトがありました。定住外国人のお子さん向けの就学支援の情報サイトです。

こどもの日本語ライブラリー 「外国人の子どもの漢字指導について 」

「意味」「音」「形」を一気に覚えなければいけないのは相当な負担だと想像できます。日本の子ども達は、すでに知っている「音」「意味」に「形」を紐づける作業をすればいいので、負担が少ないといえます。この3つのどれかに苦手さがあれば日本語が母国語でも漢字を覚えるのは負担になるのかもしれません。

もう一つ、漢字を部首ごとにイメージ化して覚えている方がいました。ブラックユーモアが効きすぎてどうかと思うところもありますが、漢字をパーツに分けてイメージ化して覚えているところは教え方のヒントになるなと思いました。

How to Learn Japanese Kanji the fun way 

この動画の参考書になっているのは、”Remembering the Kanji”という本です。James W. Heisigという方が書かれています。アメリカのamazonでは中身を見ることができます。この本を読むだけより、動画もいっしょに見たほうが実際に指導する際のイメージができるように思います。

 

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